用語集
AIM造型法
機械込造型法とも呼ばれ、エアーの爆発的な力(タンク内に充填された6kg/cm3エアーを4/1,000秒のバルブの開閉により爆発的なエネルギーを発生)による衝撃波を利用した造型法。特長として、鋳バリが少なく、中子レスが可能である点が挙げられる。
EBP(電子ビームによる穴開け加工)
大平洋特殊鋳造㈱が、1990年12月にドイツより導入した国内初の電子ビームによる穴開け装置。比較的肉厚な物に多数穴を開けることに強みを発揮、加工可能穴径は0.07(#200相当)~φ1.2(#14相当)である。
アルマイト
アルミ独特の表面処理であり、耐食性や耐磨耗性を増すために表面に酸化皮膜を生成させたもの。
受口(うけぐち)
湯口腰部の溶湯が注ぎ込まれる部分で、注湯し易い様漏斗形に成形されたもの。


上型(うわがた)
鋳型を2つ又はそれ以上に割って込める場合、鋳込みの際に上側になる部分の鋳型。
おいてこい
模型の一部が出っ張っていて、そのまま抜けない場合、その部分を鋳型内に残して模型の主体を抜き、後に別方面から取り出す分割部。


応力(おうりょく)
単位面積当たりの材料にかかる力のこと。


応力腐食割れ
(おうりょくふしょくわれ)
特定の腐食環境下において引張応力がかかると割れを起こす現象のこと。


押出し(おしだし)
加熱したビレットをコンテナという筒の中に入れ、出口に求める形状に加工された金型(ダイス)を置き、圧力をかけて押出す加工をいう。アルミサッシ材として主に使用されるA6063Sが押出しの代表合金。


押湯(おしゆ)
注湯された溶湯の凝固収縮に対して、溶湯を補給する為設置される。押湯の凝固時間 > 鋳物の凝固時間。凝固時間は(体積÷表面積)2 に比例する。


オーステナイト系ステンレス鋼
固溶化熱処理により最高の靭性及び耐食性を得る事が出来、また透磁率が低い事から電気製品など非磁性を要求される用途にも使用される。代表的なものはSUS304(18%Cr-8%Ni)。


オーステナイト・フェライト系ステンレス鋼
オーステナイトとフェライトとの混合組織から成り、二相ステンレス鋼とも呼ばれ、冶金学的にはオーステナイト系及びフェライト系両方の特性を持つ。固溶化熱処理により最高の靭性、延性、並びに耐食性を示す。 SUS329J1。


主型(おもがた)
中子に対して鋳物の外側を作る外型。
開放押湯(かいほうおしゆ)
上面が大気と接している押湯。


拡散焼なまし(かくさんやきなまし)
合金成分の拡散、均一化を目的として行なう。通常、大形の鋼塊または鋼片の段階で行なわれる。


金枠(かなわく)
金属製の鋳枠。


完全焼なまし(かんぜんやきなまし)
軟化及びひずみ除去を目的として行う最も一般的な方法。通常単に焼なましといえば、完全焼なましのことを指す。
球状化焼なまし(きゅうじょうかやきなまし)
鋼中の炭化物を球状化させる目的で行なう。球状化焼なましによって、その鋼において得られる極軟の状態となる。
クロマイジング
クロムを表面から浸透させるもので、高い硬さが得られ、耐摩耗性が良くなると同時に、耐食性、耐酸化性も改善される。
研磨(けんま)
金属の表面を物理的に磨くこと。バフ研磨やバレル研磨、薬品などで表面を磨く化学研磨などがある。
鋼塊(こうかい)
鋼塊はキルド鋼を使用し、有害なパイプ及び偏析が除去される様に充分な切捨てを行う。
光輝焼なまし(こうきやきなまし)
焼なましにおいて表面のスケール化、脱炭を嫌う場合に非酸化性雰囲気中で行なわれる。同じ目的で、真空中で行なう焼なましを真空焼なましという。
高周波焼入れ(こうしゅうはやきいれ)
高周波電流による誘導加熱の特性を利用し、鋼部品の表層部分だけを急熱、急冷する焼入れ方法。硬化部分は耐摩耗性と強さを与えると同時に、圧縮残留応力が加わり、部品全体の疲れ強さが向上する。
固溶化(こようか)
Max1,000℃まで加熱後、急冷させる熱処理。固溶化によって組織が万遍なく炭素を含むことができる(⇒耐腐食性を得る)。また、伸性を出す効果もある。
固溶化熱処理(こようかねつしょり)
オーステナイト系ステンレス鋼の固溶化熱処理は、熱間加工や溶接などによって析出したCr炭化物あるいはσ相などをオーステナイト生地に固溶させ、また熱間加工によって生じたマルテンサイトなどの加工組織を再結晶によって軟化させることを目的とする。
下型(したがた)
鋳型を2つ又はそれ以上に割って込める場合、鋳込みの際に下側になる部分の鋳型。
下注ぎ(したつぎ)
堰を鋳型の底部に設けて注湯を行う方法。押し上げ。 ⇔ 落とし込み、・水平鋳込み。
絞り加工(しぼりかこう)
アルミ缶や鍋のように底のある容器を平版から容器状の製品を成型する加工方法。
焼鈍(しょうどん)
950℃~1,000℃に熱し、炉の中でゆっくり冷やす熱処理。
シリコナイジング
表面にFe-Si合金層を生成させることにより、耐摩耗性、耐食性、耐酸化性に効果がある。
浸炭(しんたん)
鋼を浸炭剤中で加熱、保持すると、表面に炭素が浸入拡散する。この結果、表面のみにC含有量の高い層が形成される。この操作を浸炭といい、浸炭剤の種類によりガス浸炭、液体浸炭、固体浸炭に分けられる。浸炭した鋼は焼入れ焼戻しをして使用するが、この操作をはだ焼きと呼んでいる。はだ焼きにより、鋼の表面は高炭素のため硬くなり、従って耐摩耗性に富み、内部は低炭素のため、軟らかく、靭性に富む様になるため、ギヤ、シャフトなど各種の機械構造部品に広く適用される。
浸硫(しんりゅう)
硫黄を浸透させ、焼付きや摩耗を減少させる潤滑性の高い層を得る方法。
ストレス・リリース(SR)
400℃~600℃の熱処理を2~3日かけて行う。
堰(せき)
湯口系を構成する部分の1つで、湯道と鋳物部を結ぶ溶湯の流路。
析出硬化系ステンレス鋼(せきしゅつこうかけいステンレスこう)
オーステナイト系の強度不足、マルテンサイト系の耐食性及び加工性不足を改善し、両系の特徴を兼備した高力ステンレス鋼である。 SUS630(17-4PH)、SUS631(17-7PH)
鍛鋼品(たんこうひん)
鋼塊、鋼塊を鍛造若しくは圧延した鋼材、又は鋼塊に鍛造と圧延を組み合わせて製造した鋼材をプレス、ハンマ、鍛造リール、リングミルにより熱間加工し、通常、所定の機械的性質を与える為に熱処理したもの。
窒化(ちっか)
鋼を含窒素雰囲気中で加熱し、表面に窒化物を形成させ、硬化する方法。窒化後の表面硬化層は、ビッカース硬さで1,000~1,200に達する高い硬さも得られるので、耐摩耗性を要求される部品に用いられている。また窒化層は耐食性を向上させる性質もあり、耐食、耐摩耗用途には大きな効果がある。
鋳造方案(ちゅうぞうほうあん)
製品図から鋳物素材を作る計画で、模型方案(造型姿勢、模型、補正代、湯口系)、湯口・鋳造方案(押湯、冷金、湯口系等の設計)、鋳仕上方案など総称。
低温焼なまし(ていおんやきなまし)
加工ひずみの除去及びそれによる軟化、脱水素などを目的として行なう。
等温焼なまし(とうおんやきなまし
目的は完全焼なましと同じであるが、より能率的な方法として、比較的新しく開発されたものである。
中子(なかご)
鋳物中空部を作る為に、主型と別の鋳型を作り、これを主型中空部にはめ込む。
二相ステンレス(にそうステンレス)
フェライト:オーステナイト組織が50%:50%で存在。例)SCS10、SCS11等
幅木(巾木・はばぎ)
中子を支持する為に、中子の端を伸ばした部分。主型に同形の突起部が作られ、中子もこの部分だけ延長して作られる。
光造形法(ひかりぞうけいほう)
光硬化性樹脂(液状)に紫外線を照射すると瞬時に硬化する性質を利用し、成形モデルを作る。
ひずみ
変形した物体の変形量を表す度合い。
冷金(ひやしがね)
引けが生じ易い肉厚不同部や組織を密にしたい部位へ当て、冷却を早める金属片。
表面硬化熱処理(ひょうめんこうかねつしょり)
表面全体あるいは必要部分を硬くすることによって、材料の靭性を損なうことなく、機械構造部品の耐摩耗性、耐疲れ強さを向上させる。
フェライト系ステンレス
組織的にはCrのみを含みNiを含有していないが、マルテンサイト系とは異なり熱処理によって殆ど硬化しない。焼きなまし熱処理を行った状態で、鋼は完全な軟化と最高の靭性及び耐食性を示す。代表的なものはSUS430(18%Cr)。
フラン造型法
フラン樹脂が酸性硬化触媒により高分子重合体に変化し、固化する反応を利用して砂を硬化させる造型法のこと。特長としては、高強度で鋳型の保存性が良い為、複雑で大物中子の組み立てに適しており、砂の回収率が90~95%である為、廃砂量が少なく粉塵の発生量が少ない。
マシニングセンター
複合的な加工を行う工作機械の一種で、多数の切削工具を有し、コンピューター数値制御により機械加工を自動で行う。
マルテンサイト系ステンレス
13%のCr量を有する鋼が主体。一般に焼入れ、焼戻しをして用いられており、引張強さ、衝撃値、硬さなどの機械的性質が第一要件となっている。低炭素の13%Cr鋼(SUS410)及び16%Cr-2%Ni鋼(SUS431)は、主として耐蝕構造用鋼として用いられているのに対し、高炭素系の鋼(SUS420J2、SUS440C等)は刃物や耐磨耗用に適している。
見切(みきり)
鋳型の分割部分。模型の抜き易い部分が選ばれる。多くの場合平面で分割されるが、形状によっては曲面となる場合もある。
盲押湯(めくらおしゆ)
砂の中に包まれて上面が大気に接しない押湯。
焼入れ(やきいれ)
組織を完全にオーステナイト化した後急冷すると、オーステナイトはフェライトとパーライトの変態を起こす暇がない為、過冷オーステナイトの状態のまま冷却を続け、ある程度に達するとマルテンサイトという極めて硬い組織に変態する。この様に鋼の組織をオーステナイトからマルテンサトに変態させる処理を焼入れと呼ぶ。鋼を加熱(約800~1,200℃)した後、急冷することにより、硬い組織に変化させること。変化後の組織をマルテンサイトと呼んでいる。
焼ならし(やきならし)
組織を完全にオーステナイト化した後、炉外で放冷するか、又はファンなどで送風して冷却する熱処理方法である。焼ならしを行なう目的は、硬さの調整、被削性の改善、残留応力の除去、組織の微細化である。
焼戻し(やきもどし)
焼入れをしたままの組織はマルテンサイトであり、極めて硬い反面脆いので、このままでは使い物にならない。従って、焼戻しにより所定の硬さまで軟化させ、同時に靭性を与える必要がある。マルテンサイトはCが過飽和に固溶された不安定な状態にある為、低音で加熱すると炭化物となり析出しようとする傾向がある。この低温加熱処理が焼戻しである。炭化物の析出に伴い鋼は軟化、同時に靭性は向上する。低温加熱することによって、鋼の内部応力が減少する。粘りを出し、加工を容易にする効果を得る熱処理(600℃~700℃)。
湯口(ゆぐち)
溶湯を鋳型内へ導く最初の流路。
ロストワックス鋳造法
セラミックシェルモールド法とも呼ばれている。金型に転写性の良好なワックスが射出成型されて模型が作られ、緻密な耐火材で造型している為、普通鋳造と比較して、精密で鋳肌が滑らかな鋳造品を製造することが可能となる。
単位換算表
用語集
PACIFIC SOWA CORPORATION / 株式会社パシフィックソーワ